大学は休講。それでも理人は詩織の実家を訪ねた。
アルバイトもかねて。
正雄「本の発注見てくれんか?」
理人「あ、はい」
詩織はにこやかにその二人の様子をうかがう。
叔母はまだ2階で寝ている。昨日多忙だったらしい。
母はそんな二人のために繕い物を2階でしていた。
理人は詩織に手紙を隠し持っていた。
しかし正雄のいる手前できない。
正雄がトイレに行った隙を見計らい詩織に手紙を渡した。
詩織がきょとんとすると、理人は耳打ちする。
理人「後で読んでね。君のお父さんにどう思われてもかまわないから」
しとしと降る雨。台風は来るのだろうか。
時々詩織の心の痛みが何かわからない。
わかるのは理人のことを心から好きであること。
梅雨の後、虹があがるだろう。詩織は正雄がトイレから出てこないことにちょっと心配したが
お菓子作りを再開していた。
正雄はトイレで寝ていただけであるが。
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