ぷしけ 日常

大好きな商店街が
牛若時緒 50 1 0 07/17
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第一稿

叔父が新聞のチラシを持ってテレビの前で考え事をしていた。
詩織はきっと話しかけてほしいんだろうなと思いつつ、書店の開店準備に追われていた。
理人は近くのコンビニに買い物に行こう ...続きを読む
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叔父が新聞のチラシを持ってテレビの前で考え事をしていた。
詩織はきっと話しかけてほしいんだろうなと思いつつ、書店の開店準備に追われていた。
理人は近くのコンビニに買い物に行こうとしていると、叔父は口を開いた。
千里「これ、見てくれないか」
理人はチラシを見ると、阿波踊りの案内
詩織は驚いて理人と見入った。
千里「赤字続きの徳島を俺はどうにかしたいんだ」
かつて徳島に恋をし世界を飛び回っていた叔父のやつれ具合。
詩織は卒業論文の没レポートを差し出した。
千里はそれをめくり始めた。
千里「詩織、君はここまでこの町を、この商店街を愛していたのか」
目に涙をためる叔父に理人は言う。
理人「僕はね、叔父さんを亡くなった父だと思って尊敬していますよ」
早朝6時の朝。叔母や両親はまだ寝ている。
奇しくも結婚式の日取りを決める朝であった。
九州から祖父母を呼ぶ段取りもしたい理人はあえて本音をさらけ出した。
詩織「泣いているところ見られたくないでしょ、理人さんと買い物してきて」
千里の手には詩織のレポート。千里はセカンドバックに大事にしまい込んで理人と駅前のコンビニまで歩いた。
理人「お父さんは僕の目の前で亡くなりました。でも今は幸せです。お父さんが僕を生かしてくれたから」
千里はうなづきながら理人の話をずっと聞いていた。バイクや自転車もまばら。
詩織は朝ごはんを作りながら理人にメールを打っていた。
「理人さん、お願い。卵と牛乳買ってきて」
と。
理人は着信音に思わず微笑む。千里は思わず新婚当初の話をした。
梅雨の日の愛を語らったあの日、その時の美しい気持ち。

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