今日から我が家は騒がしい 第9話 「これってヤキモチですか?」 ドラマ

お見合い相手・美由紀から再会の希望が届き、前向きに検討し始める京太郎。しかし、その報告を受けた真澄は、どこか複雑な不機嫌さを露わにする。二人の間に、無自覚な独占欲や「ヤキモチ」にも似た空気が漂い始める中、さくらの漫画家アシスタント面談当日を迎える。緊張に包まれる森川家で、真澄がさくらに贈った激励の品は、彼らの関係がもはや単なる「隣人」以上の絆で結ばれていることを証明していく。大人達の恋の予感と、少女の夢への挑戦が交錯する
あゆむ。 31 0 0 03/07
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第一稿

〇登場人物

〇森川京太郎
〇佐田真澄
〇森川渉
〇森川さくら
〇桂川斗馬
〇天野美由紀
〇タカコ
〇ツバサママ
〇才田志保
〇才田正平
〇森川京子

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〇登場人物

〇森川京太郎
〇佐田真澄
〇森川渉
〇森川さくら
〇桂川斗馬
〇天野美由紀
〇タカコ
〇ツバサママ
〇才田志保
〇才田正平
〇森川京子



〇八話のダイジェスト

〇マンション・森川家・佐田家・前の廊下(夜)
   真澄と渉。
渉「連れて行って欲しい所があるんだ」
真澄「どこに?もう、まどろっこしいなあ」
渉「ごめん。もう一度二丁目に行ってみたいなって」
真澄「何だ、そんな事か。別に構わないけど俺と一緒でいいのか?一人じゃなくて」
渉「一人で行くのはまだハードルが高くて」
真澄「(笑って)そうか。分かった、じゃあ今度時間作って行こう」
渉「うん!」
真澄「よし、じゃあおやすみ」
渉「おやすみなさい!」
   嬉しそうに家に戻っていく渉を見ている真澄。
   真澄もフッと笑って自分の家に戻っていく。

〇マンション・森川家・ダイニングキッチン(夜)
   片づけをしている京太郎、さくら、京子。
   渉が来る。
京太郎「おぅ、渉。真澄さんに何の話があったんだ?」
渉「うん」
京太郎「何だよ」
渉「またちょっと二丁目に連れて行ってもらおうかと思って」
京太郎「渉」
渉「大丈夫だって。真澄さんがちゃんと付いてるんだし、十時前にはちゃんと帰って来るから」
京子「何、また二丁目行ってくるの?いいなぁ。次連れて行ってもらうの予約しておこう」
さくら「出来れば私も、二丁目のお店に行ってみたいです」
渉「さくらは、ちょっと早いかなあ。でも二丁目に行くだけなら大丈夫だから今度行ってみる
 か」
さくら「はい!是非お願いしたいです!」
京太郎「おい、お前達!」
さくら「分かってます。お父さんが心配するような事はしません」
京太郎「…」
渉「さくらも、色々自分で道を作って行ってるから、俺も二丁目に行ったら何か見つかるかなっ
 て思って」
   頼られてないと感じ少し寂しくなる京太郎。
渉「(察して)お父さんは、しっかりと後ろから俺やさくらの事見守ってくれてたらいいんだよ」
京太郎「わ、分かってるよ。ほら、皆で早く片付けるぞ」

〇同・同・京太郎の部屋・中(夜)
   凛の祭壇の前に座っている京太郎。
京太郎「今日も一日終わったよ。なぁ凛。さくらがあそこまで決心固めて夢を叶えようとしてた
 のなんて知らなかったぞ…教えてくれても良かったのに。渉もさなんか新しい自分のやりたい
 事探し出して、親の出る幕なんてもうないのかもしれないな…そうかと思ったら姉貴が紹介し
 てくれた美由紀さん。あの人も良く分からない…凛。もし、俺があの人と再婚なんてしたらど
 うする?」
   凛が笑っている写真を見る京太郎。
京太郎「何笑ってんだよ…あっずっと笑ったままか…さぁ寝るわ。おやすみ」

〇同・佐田家・書斎・中(夜)
   パソコンに向かい、原稿を書いている真澄。
真澄「渉の奴…(笑う)アイツの為に原稿進めとかなきゃな。斗馬にも文句言われないように」

〇喫茶店・「Rin」・中(夕)
   京太郎が美由紀にコーヒーメーカーの説明をしている。
   女性客二人が入って来る。
女性客A「もう大丈夫ですか?」
京太郎「はいどうぞ、いらっしゃいませ。いつもありがとうございます」
   席に着く女性客二人。
女性客B「(美由紀を見て)あら?新しい人、入れたの?」
京太郎「え、えぇ…まぁ」
美由紀「すみませぇん。京太郎さんこれ」
京太郎「はい」
   美由紀の所へ行く京太郎。
美由紀「すみませんコーヒー豆が…」
京太郎「あぁあ大丈夫ですよ」
   零れたコーヒー豆を片付ける京太郎。
   二人のやり取りを見て、女性客二人が何か話をしている。
女性客A「注文いいですか?」
京太郎「はい、今行きます」
   あっちこっち忙しい京太郎。
京太郎「はい、お待たせしました」
女性客A「ホットラテ二つお願いします」
京太郎「ホットラテ二つ。かしこまりました」
女性客B「なんか、可愛らしい人ね新人さん。もしかして京さんの彼女?」
京太郎「彼女?!」
   美由紀が反応する。
京太郎「いや、そんなんじゃないですよ。ただのスタッフさんです」
女性客A「なんだ、違うんだ。そうだったら応援しようと思ったのに」
   苦笑いする京太郎。
京太郎「じゃ、ご用意しますんで少々お待ち下さい」
   礼をしてカウンターへ行く京太郎。美由紀が不服そうな顔をしながらコーヒーカップを用 
   意している。
京太郎「ん?どうかした?」
美由紀「…」

〇道(夕)
   真澄と渉。
真澄「急に二丁目に行きたいって、何かあったのか?」
渉「うん。さくらがさ、自分の道を自分で決めてさ、何か俺も自分がやりたい事探そうかなって 
 思って」
真澄「それで、二丁目か?」
渉「二丁目に行って、あのブルースカイに行けば何か見つかりそうな予感がしたんだ」
真澄「あの店、何にもねぇよ(笑う)」
   喫茶店「Rin」に近づいて来る。
真澄「渉、ちゃんとお父さんには言ったんだよな?今日の事」
渉「うん。気を付けて行って来いって。店寄っていく?」
真澄「あぁ、いいや。何かまた面倒臭い事に巻き込まれそうだし」
   と、言いながら店の中を窺う真澄。
   京太郎と美由紀が仲睦まじく話してるように見える真澄。
渉「やっぱり寄る?」
真澄「いい、いい。早く二丁目行こうぜー」

〇喫茶店「Rin」・中(夕)
   京太郎と美由紀。
京太郎「え?何か怒ってます?」
美由紀「怒ってます」
京太郎「え…え?何で?何かしました?」
美由紀「京太郎さんから見て私はただのスタッフなんですね」
京太郎「い、いやそれは…」
美由紀「私は、ただの店長だと思ってないのに…何かちょっと寂しいです。距離を置かれてるみ
 たいで」
京太郎「…ごめんなさい…」

〇ゲイバー「ブルースカイ」・中(夜)
   カウンターに真澄と渉が座っている。
ツバサ「はいビールとコーラ」
真澄「サンキュー」
渉「ありがとうございます」
真澄「はい。じゃあ乾杯」
渉「乾杯」
   グラスを合わせる真澄と渉。
ツバサ「また、遊びに来てくれたのねー。嬉しいわ」
   花束を抱えたタカコが来る。
タカコ「お疲れー。ちょっとビール頂戴」
ツバサ「はいはーい」
タカコ「あら、真澄来てたの?(渉を見て)あら、また若いのと一緒に来てるじゃん」
真澄「渉がもう一回二丁目に行ってみたいって言うから俺は付き添い」
渉「すみません。まだ一人で来る勇気が無くて」
タカコ「分かるわぁ。それだけイケメンなら二丁目歩いているだけで、あっちからこっちから声
 かけてきそうだもんね」
渉「いや…(照れる)」
真澄「(笑って)否定しねぇのかよ」
ツバサ「二丁目に来て、出会いでも求めにきたのかな?」
真澄「いや、なんかここに来たら、何か自分のやりたい事が見つかるんじゃないかって」
ツバサ「え?そうなの?あっちょっとごめんなさいね」
   ツバサが他の客の所へ行き乾杯をしたり、楽しそうに話している。
   その様子を見ている渉。
   ツバサが楽しそうに過ごしているように見える。
渉「ねぇ、真澄さん」
真澄「ん?」
渉「俺、ここで働いてみたい」
真澄「は?マジ?」
タカコ「あら、いいんじゃない?ここ最近スタッフ辞めたしツバサ人欲しがってたのよ。ねぇツ
 バサ―?」
ツバサ「はーい。ごめんなさいねちょっと外しちゃって。何の話してたの?」
タカコ「ツバサ、朗報よ。渉君ここで働きたいって!」
ツバサ「えぇ!マジで?助かるわーぜひお願いしたい!」
真澄「おいおい、ちょっと待て。渉、まだ高校生だぞ」
ツバサ「あっ…そうだったわね。高校生はここでは働けないのよ」
渉「じゃあ、高校卒業したらだったら大丈夫ですか?」
ツバサ「まぁ。そうね。それだったらいいかな?でもまだ未成年だし、お酒飲めないからね」
渉「大丈夫です。お酒飲みたくて働いてみたいって訳じゃないですから」
ツバサ「分かった。それじゃまた高校卒業したら、ここに来なさい。待ってるわ。」
   手を差し出すツバサ。
渉「はいっ!」
   ツバサと握手する渉。
真澄「お父さんに言わなくていいのか?勝手に決めてるとまた何言うか分かんねぇぞ」
渉「大丈夫です。俺の人生なので。俺が決めます」
真澄「何か渉、変わっていってるな」
渉「そ、そうですか?」
真澄「家族にカミングアウトして、変わったよ」
渉「ありがとう…ございます」
ツバサ「じゃあこれからの未来のスタッフに、はい乾杯!」

〇マンション・森川家・ダイニングキッチン(朝)
   さくらと京太郎が朝食の用意をしている。
   渉が起きて来る。
渉「おはよう」
さくら「おはようございます」
京太郎「おはよう。もう朝御飯出来るぞ」
渉「うん」
   席に着く渉に京太郎やさくらも席に着く。
京太郎「渉。二丁目どうだった?」
渉「うん。お父さん、俺ね高校卒業したら二丁目で働こうと思ってる」
   突然の告白にコーヒーを吹き出しそうになる京太郎。
京太郎「二丁目で働くって」
渉「真澄さんがよく行ってるブルースカイってお店で」
京太郎「あぁ…あのお店…えっ?あの店で?」
渉「うん。あっお父さん行った事あるんだっけ?」
京太郎「あ、真澄さんに一度…」
渉「いいお店だよ。そこのママさんと約束してきたんだ。高校卒業したら働かせてもらうって。
 俺、決めたから」
京太郎「あ、あぁ…でも飲み屋さんで働くなんて」
渉「年齢的に業務時間は問題ないし、お酒とかはもちろん飲めないけど、そこはママさんがカバ
 ーしてくれるって言ったから」
京太郎「そうか…」
渉「うん。あぁ早く学校卒業して働きたいな」
さくら「お兄ちゃん。私安心しました。今のお兄ちゃんの顔とても輝いてます」
渉「さくら、ありがとう。さくらも、もう直ぐまゆ原先生の面談だろ?頑張れよ」
さくら「はい!」
   渉とさくらが二人で話してるのを少し寂しそうに聞いている京太郎。
   渉とさくら、京太郎の顔を見る。
京太郎「…(視線を感じ)ん?」
   気まずくなる渉、さくら、京太郎。

〇喫茶店「Rin」・中(朝)
   京太郎がテーブルを拭いている。
   カウンターで美由紀がグラスを拭いている。
   京太郎を見ている美由紀。
美由紀「あのー京太郎さん」
   京太郎は美由紀の声を無視してテーブルを拭いている。
美由紀「京太郎さん!」
京太郎「(我に返り)あっ!はい。どうしました?」
美由紀「どうしました?は、京太郎さんですよ。さっきから何か上の空ですよ」
京太郎「あ、あぁ…ごめんなさい」
美由紀「どうかしたんですか?」
京太郎「いえ、何でもないですよ」
美由紀「私には、話してくれないんですね…」
京太郎「いや、本当に何もないんですよ」
   客が入って来る。
京太郎「いらっしゃいませ。こちらにどうぞ」
美由紀「…」

〇マンション・佐田家・書斎・中(夕)
   原稿を書いている真澄。
   手を止めふと京太郎の事を考えてしまう。
斗馬「真澄さん。どうしました?」
真澄「いや、別に」
斗馬「何か、他の事考えてます?」
真澄「考えてない」
斗馬「僕の、勘侮らないで下さいね」
真澄「はいはい。ってか今日はここで切り上げていいか?」
斗馬「いやぁ、もう少しいけるんじゃないんですかあ?」
   斗馬のスマホの通知音。
斗馬「あ…」
真澄「どした?会社からか?」
斗馬「いえ…アプリの」
真澄「また、出会い系か。なんなんだよ、お前仕事中に…(何か思いついて)あっ」
斗馬「ちょっと待って下さい。彼女に返信したら話聞きますから」
真澄「斗馬。チクっちゃおうかなぁ」
斗馬「え?」
真澄「仕事中に、出会い系アプリにはまり込んでる事。本社に」
   斗馬の指が止まる。
真澄「言っちゃおうかなぁ…」
斗馬「まさか、僕を脅迫…してます?」
真澄「脅迫とか言わないで欲しいなあ。俺は事実を言おうとしてるだけなんだから。まぁここで
 切り上げていいって言うなら黙っておくってのもありなんだけどなあ…」
斗馬「立派な脅迫ですよね、これ」
真澄「俺、出掛けるから。お前もほら」
斗馬「ちょっと真澄さん」
真澄「ほら、早く彼女に返信返さないと折角の出会いが遠のくぞ!」
斗馬「あ、それはヤバイ!」
   スマホを操作しながらバタバタと帰り支度をする斗馬。
   その様子を鬱陶しく見ている真澄。

〇喫茶店「Rin」・前・道(夕)
   真澄が歩いている。
   真澄が店の前に来るが、店は閉まっている。
真澄「そりゃ閉まってるよなあ…」

〇居酒屋「さいだ」・前・道(夜)
   真澄が来る。
真澄「腹減ったし、行ってみるか」
   真澄が中に入ろうとすると、向かいから京太郎が来る。
真澄「あ…」
京太郎「(真澄に気付き)あ…どうしたんですか?」
真澄「ちょっと腹減ったから。そっちは?」
京太郎「まぁ、たまには一人で飲みたいなって時もあって」
真澄「そうか…じゃあ」
   行こうとする真澄。
京太郎「あ、ちょっと」
真澄「ん?」
京太郎「入ろうとしたんじゃないんですか?」
真澄「あぁ。でも、一人で飲みたいんだろ?」
京太郎「そうですけど、まぁ会ったんだし入りましょ」
真澄「…」

〇同・中(夜)
   京太郎と真澄が。来る。
志保「あらーお二人共いらっしゃい」
正平「いらっしゃい。カウンターでもいい?」
京太郎「あ、うん」
   カウンターに座る京太郎と真澄。
志保「どうします?ビールでいい?」
京太郎「お願いします」
   瓶ビールとグラスを二つ持って来る志保。
志保「はい、どうぞ」
真澄「ありがとうございます(京太郎に)何食う?」
京太郎「ホルモン鉄板。これだけは外せない」
正平「はいよ。後は適当に出そうか」
京太郎「お願いします」
真澄「ほんと、ホルモン好きだなあ」
京太郎「ここに来たらこれは外せないんです」
真澄「(笑って)じゃあ」
   グラスを合わせる京太郎と真澄。
   × × ×(時間経過)
真澄「それで?何か死んだような顔して歩いてたけど、何かあった?」
京太郎「死んだような顔って…言わせてもらいますけど、そちらも能面のような顔してちょっと
 鳥肌立ちましたけど」
真澄「言うよねー」
京太郎「あ、渉の事ありがとうございました」
真澄「え?あっ渉に聞いたんだったな」
京太郎「まぁ」
真澄「俺は店に連れて行っただけ。渉が全部自分で決めた事だ」
京太郎「そうですか…」
真澄「何?また勝手に子供が決めた事に不満なの?」
京太郎「いや、そうじゃないですよ…子供達がこれから巣立っていく、その後の事を考えたら
 ね…このまま死ぬまで一人なのかなって。本当にこれでいいのかなって」
真澄「そんなに一人で居るの嫌なの?」
京太郎「嫌って訳じゃないけど、でも最後まで一人よりは隣に誰かいた方が良いと思いません?
 真澄さんはもう恋人作らないんですか?」
真澄「作ってない訳じゃないけど…」
京太郎「でしょ?出来るなら隣に誰かいた方が良いでしょ?」
真澄「まぁ…」
京太郎「それで、今店に来てる美由紀さん。あの人の事…本気で考えてみようかなって」
真澄「え。そ、そうなんだ…」
京太郎「まだ彼女の事。分かってない所が殆どですけど、折角の機会だし」
真澄「まぁ、良いんじゃない?(素っ気なく)あの程度の女が丁度お似合いだよ」
京太郎「あの…また出ましたね。棘のある嫌味」
真澄「嫌味じゃないの。本心です」
京太郎「あの、美由紀さんの事になると、ほんと機嫌悪くなりますよね?」
真澄「そんな事無い」
京太郎「そんな事ありますよ。あっ…あれですか?」
真澄「何?」
京太郎「彼女の事になると機嫌悪くなるやつって、もしかして私が美由紀さんと結ばれるのに対
 してのヤキモチなんですか?」
   空気が固まる。
京太郎「え…」
真澄「…」
京太郎「え?嘘でしょ…?え?本気?」
真澄「(少しの間)んなわけないでしょ!」
   京太郎の肩を思い切り叩く真澄。
京太郎「イッテェ!今までで一番イテェ!」
真澄「うぬぼれるんじゃないよ」
京太郎「だったら美由紀さんともう少し仲良く」
真澄「喧嘩売ってきたのは向こうなんだからな。ってか女と仲良くしても、俺は何の得もねぇ
 の」
京太郎「ま、まぁ…」
   京太郎のグラスに目一杯ビールを注ぐ真澄。
真澄「よしっ飲め!」
京太郎「何やってるんですか。デジャブだ!またデジャブがやって来た!」
真澄「何訳の分かんねぇ事言ってんだ!」
   二人の様子を見ている正平と志保。
正平「また、始まったか?」
志保「みたいだね…」
   苦笑して京太郎と真澄を見ている正平と志保。

〇マンション・森川家・ダイニングキッチン(朝)
   京太郎がコーヒーを淹れている。
   渉が起きて来る。
渉「おはよう」
京太郎「おはよう。コーヒー飲むか?」
渉「うん」
   真澄が来て驚く京太郎。
京太郎「うわッ!何?何で?何で居るの?」
真澄「ドアノックしたよ。そしたら開いてたから」
京太郎「いや、ノックして返答無かったら入ってくる前に声かけるとかチャイム鳴らすとかある
 でしょう!」
真澄「朝からめんどくさいなあ。あっ朝じゃなくてもめんどくさい人だった」
京太郎「本当に人の話を聞かない人だな…」
真澄「前チャイム鳴らしたら、面倒臭そうに出てきたじゃん」
京太郎「それは朝から、何度もピンポンピンポン鳴らすからでしょ。あぁ貴方も充分面倒臭い人
 でしたね」
真澄「はいはい。もうそれでいいよ。めんどくせぇ」
   渉の隣に座る真澄。
京太郎「それで、何しに来たんですか?」
   正装したさくらが来るが、皆気付いていない。
真澄「コーヒー」
京太郎「(溜息を付き)今度から金取ろうかな」
さくら「あの…」
真澄「は?何か言った?」
京太郎「何も言ってません」
さくら「あの…」
渉「ほんと、二人とも朝から元気いいよねー」
さくら「(大声で)あのーーーっ!!!!!」
   話がピタッと止まる。
京太郎「さ、さくら…」
さくら「おはようございます」
京太郎「おはよう(さくらを見て)あっそうだった今日」
渉「まゆ原先生の所、面談だったんだよな」
   頷くさくら。
真澄「さくら、俺は覚えてたぞ」
   無造作にポケットからお守りを出しさくらに渡す真澄。
さくら「あの、これは…」
真澄「見て分からねぇか?お守りだ。このお守りはここ一番の勝負の時に効果が出るんだ。昔や
 りたくて仕方なかった本の仕事。どうしてもモノにしたかった男を捕まえた時とか全部このお
 守りにお願いしたら叶ったんだ。だからこれ、さくらに」
さくら「あ、ありがとうございます!面談の時に願掛けして、帰って来たらお返しします」
真澄「これ、あげるよ」
さくら「え…」
真澄「さくらが持ってて、いつかこの人の願いが叶って欲しいって思った人に会ったら渡してあ
 げてくれ」
さくら「(感激して)ありがとうございます。もう面談受かるしかない気持ちになってます」
真澄「おいおい、最後まで気を抜くんじゃないぞ。足元すくわれたら元も子もないからな」
さくら「はいっ。では行ってまいります!」
渉「さくら、頑張って来いよ!」
さくら「はい!」
   玄関へ行くさくらを京太郎が追っていく。
京太郎「さくら…」
さくら「はい」
   京太郎がさくらを優しく抱きしめる。
京太郎「頑張って来い」
さくら「(泣いている)はい」
   京太郎から離れるさくら。
さくら「行ってきます」
   ドアを開けさくらが出て行く。
京太郎「頑張って来るんだぞ」

〇同・同・ダイニングキッチン(朝)
   京太郎が戻って来る。
真澄「京ちゃん、早くコーヒー」
京太郎「ちょっと…何なんですか。さっきまでちょっとイイ感じの雰囲気になってたのに。あれ
 渉は」
真澄「もう一度部屋で寝るって」
京太郎「なんなんだ。あいつコーヒー飲むって言ってたのに」   
   キッチンへ行きコーヒーを淹れる京太郎。
京太郎「あの…」
真澄「何?」
京太郎「さくらを、元気づけてくれてありがとうございました」
   真澄の前にコーヒーを置く京太郎。
真澄「まぁ、良いって事だ。俺の大事な人達だからな」
京太郎「だ、大事な人…?」
真澄「あぁ」
京太郎「え、それってどういう…」
真澄「意味説明しなきゃいけないの?」
京太郎「…」
   京太郎の顔に近づく真澄。
   真澄のスマホが鳴る。
真澄「あぁもう!斗馬だ!ごめん、カップこのまま借りて行くわ」
   コーヒーカップを持ち、出て行く真澄。
京太郎「え?何今の…顔近付けなきゃいけなかったの?何?」
   椅子に座り込む京太郎。



   続。

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